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2008/12/25

タルコフスキーの「サクリファイス」を観る

何より驚いたのは、内容のほとんどを覚えていなかったということ。
当時、神奈川のはじっこから、有楽町(だったかな?)の映画館までわざわざ出かけて観に行ったんですよ。
それなのに、ほとんどのシーンが記憶からバッサリと消えてましたよ。
まるで、予告編だけ観ていた映画を初めて観ているよう。

(ああ、そういえば、逆光でキラキラしている川をバックに、木の根元から葉のついていない枝へとパンする映像の予告編に感動して「サクリファイス」を観に行ったことを思い出したぞ。)

それほどまでに忘れていたとは、最初に観た時、あまりの退屈さに、ちゃんと観てなかったのかというと、そんなことは全然なくて、上映の最中は最初から最後までえらく感動して、お気に入りの映画のひとつとなったんですよ。

それじゃあ、なんで全然、覚えていなかったのかと考えてみると、当時は雰囲気を楽しんでるだけで、論理的に理解してなかったんじゃないかと思うんですよ。

キリスト教、画面構成、メタファー、関連付け、タルコフスキーの他の作品などなど、知識と理解力が足りなかったんだろうなあ。

僕の場合、ここ最近のハリウッド映画を観てると、「あの映画とあの映画を足して2で割ったストーリーだな」とか「このフリの後はこのオチだろ」とか、「また、必要の無いカーチェイスだ」とか、これまでたくさんの映画を観てきたせいで映画が楽しめないというパラドックスを感じることばかりなんですけど、タルコフスキー作品のような名画になると、それとは逆になって、見る側が見れば見るほど、それに応じた世界を見せるという奥行きがあるということなのかな。
というよりも、これはそのまま名画の定義なのかもしれないな、などと考えてみたりしたのでした。

2008/12/14

仙台アナの名言

昨日、J1・J2入れ替え戦(磐田vs仙台)があったんですよ。
東京では地上波での生中継がテレビでもラジオでもなかったんですけど、
ネットで調べてみたら、仙台のラジオ局がネット中継をしてることが分かったんで、それを聞くことにしたんです。
そしたら、仙台の実況アナウンサーが、かなり最高な名言を発したんで、それをお伝えしておきます。

0-0の均衡から、前半終了前に磐田がゴール。
1-0となり、このままだと仙台はJ1へ上がれず、来年もJ2の大ピンチ。
この時の仙台アナウンサーの一言が素晴らしかった。

「この1点には何の意味もありません!!!」

なんというポジティプ・シンキング。
これまで、数多くのスポーツ中継を聞いてきたが、これほどまでに素晴らしい必殺フレーズを聞いたことはなかった。
この後さらに、ちょっとした名言。

「仙台は、あと2点取ればいいのです!!!」

地方放送局には素晴らしい人材がいるなあ。
このアナで日本代表の実況を聞いてみたいものです。

結局、試合のほうは2-1で磐田の勝利。
仙台アナの応援もむなしく、仙台は来期もまたJ2。
でも、この中継でかなり仙台が好きになったんで、来シーズンは心の中でひっそりと応援しちゃうな。
ちなみに僕は神奈川出身なんで、普段は湘南ベルマーレを応援しております。
(サポーターというほど熱心じゃないんですけど)

追記
来シーズンから入れ替え戦はなく、3チームが自動で入れ替わるそうです。
入れ替え戦は必死の真剣勝負だからおもしろいのになあ。

2008/12/08

これからは、できるだけ文章を書いていこうと思います。

というのも、しばらく書かないでいると、言葉がつっかえつっかえになって、
すらすらと出てこなくなるんですよ。
筋肉と同じで、文章力も日々使っていないと衰えてしまうものなんですね。
文章を書く力が衰えるということは、考える力が衰えるということなんで、
これはまずいんではないかと。

それで、このblogにがんがん書こうと思うのだが・・・。
別に言いたいことは何もないんだよね。

やっぱり、あまり書かんかもしれん。

2008/12/06

「ジュリー祭り」のあの曲

一緒に行ったリュウチャンから教えてもらった動画。
この曲は泣けたよ。
ジュリーも泣いてたし、ドームに集ったオバチャン3万人もみんな泣いてたよ。
http://jp.youtube.com/watch?v=bsBo7r95mrI&feature=related

個人的にはこういうモンドな感じも好きです。(モンドって死語かな?)
http://jp.youtube.com/watch?v=nX_OxEPO_q0

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2008/12/04

行ってきました、沢田研二「人間60年 ジュリー祭り」

正直、興味半分で出かけたのですが、これがことのほか素晴らしい内容で、
心、動かされる6時間半でした。

ライブの後は、一緒に出かけた面々で打ち上げとなりまして、
皆で散々、感想を言い合ったわけなんですけど、
そこでの意見として、歌わなかった往年のヒット曲がかなりあったんで、
最近の曲を少なくして、もっと昔のヒット曲を聴かせて欲しかった。
と言い合ったわけなんですけど、
でも、一夜明けて考えてみますと、クリエイターとして新しいものを
次々と作り続けてきたからこそ、60才にしてあのパフォーマンスだったわけで、
あの選曲の頑固さがジュリーなんではないかな、と今は思っております。

いやあ、それにしても、あんなふうにドームいっぱいに声を響かせる歌手は
そうそういないですよ。
昨今のヴォイストレーニングの成果としての偏差値だけが高い歌手が、
ディーバとか言われてよく持ち上げられてるけど、
ジュリーの足元にも全然及びませんよ。
酸いも甘いも噛み分けてきた歌声にはそれだけ圧倒的な存在感があったんです。
そして何よりも、ジュリーは音楽に対してとても生真面目だということが、
終始こちらに伝わってきたのでした。

2008/12/02

「ダーク・スター」「惑星ソラリス」「ファンタスティック・プラネット」

最近、観た映画は、ジョン・カーペンター監督「ダーク・スター」、
それからタルコフスキー監督「惑星ソラリス」
作品の雰囲気は正反対だけど、意外と共通しているものがあるような気がしないでもない。
きっと「2001年 宇宙の旅」に触発されて、「オレだったらこうするなあ」
と、考えた方向がジョン・カーペンターとタルコフスキーでは、えらい違ってて、
結果こうなったんではないかな。

そして、さっき観た映画は、「ファンタスティック・プラネット」
こりゃ、アウトサイダー・アートに近い世界だな。
夢日記の積み重ねといった感。

ここで、それぞれの作品の年代をウィキペディアで調べてみると、
(こういうとき、ネットは便利だね)

1968年「2001年宇宙の旅」
1972年「惑星ソラリス」
1973年「ファンタスティック・プラネット」
1974年「ダーク・スター」(短編のほうは1971年)

ついでに調べると

1974年「宇宙戦艦ヤマト」
1977年「スター・ウォーズ」

この時代のSFは可能性がいっぱいでおもろいなあ。
なんて思いながら、「ダーク・スター」で笑って、「惑星ソラリス」で涙したわけです。

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